感情のごみ箱。音楽と映画と小旅行がオアシス。映画の評価は★=1.0、☆=0.5で5つが最高。(+は個人的趣味加算・笑)

-------- -- --:--
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
別窓 | スポンサー広告 |
2006-06-25 Sun 20:45
「決戦!バルト海 ホーンブロワー・シリーズ」

●決戦!バルト海 ホーンブロワー・シリーズ<8>
●セシル・スコット・フォレスター/高橋康邦訳
●出版日:1976.10.31(1945)
●出版社:ハヤカワ文庫NV
●評価:★★★★☆


ブッシュと目が合うと、彼はかまわず声を立てて笑い、ブッシュもまた笑い声をあわせた。
二人はまるで、いたずらがうまくいって喜びはしゃぐ小学生の二人組だった。


これは冒頭の或るくだり。
このくだりを読んだ時、私はこの作品つまりはこのシリーズを、これから一生愛すると確信した。
ホーンブロワーは戦隊司令官(Commodore)、ブッシュはノンサッチ号勅任艦長。
そんな、いわば何千何万といる海軍士官の中でもトップクラスにある二人が、ペナントがはためき礼砲が鳴り響く中、威厳を保つことをついに忘れ、笑い合い、喜び合うのだから、この瞬間に胸を打たれるなと言うほうが無理というもの。
とりわけそれが、前作「勇者の帰還」のあの過酷な逃亡劇の後だから余計に・・・。
とにかく、上手い!!!
前作の感想で言ったように、前作が「もうこれ以上読む必要はないんじゃないかと思う程に、完璧で、見事」だったし、満足だったけど、続き読んで良かったなあとホント思いました(゚∀゚)ノ

今作の特徴を一言で挙げるなら、ずばり、「政治的」。
というのも、ホーンブロワーがついにコモドーになったため、他国の要人(大佐や総督、果ては皇帝まで!!)とほとんど対等に渡り歩く羽目になったから。
何と言っても後半の、ロシア皇帝やロシア軍大佐・将軍達との絶妙な協同体制が抜群に面白くて!!!
欧州のほとんどがナポレオンに敗れていく中、いかにロシアを援護するか・・・ぶっちゃければ、どうやって味方に引き入れるか。
ホーンブロワーという海軍ならではのゾクゾクしちゃう心理戦に、ただただ感服(´人`)
父親が外交官という作者ならではの政治的・経済的な視点がたっぷり味わえる、海洋冒険小説でありながら政治史を読んでいるかのような、濃い一冊でした。
先に言ったように、ホーンブロワーはとうとう司令官になった。
バス勲位を与えられ、想い焦がれ止まなかったバーバラと結婚。スモールブリッジの領主として迎えられ、余りある召使いに広大な我が家・スモールブリッジ館。
そして我が子リチャードは、二人の愛情を多分に受けて健やかに成長中。
これ以上何を望もうか?という、客観的に見れば桃源郷。
生涯貧乏士官かと思っていた彼が、こんな贅沢な身分になるなんて、誰が想像したろう?(笑)
しかし――海が彼を放っておくわけがない。
そもそも、この平凡で単調でお仕着せの陸での生活に、彼が満足できるわけないんだよね。
しょっぱなからブラウンに悪態つきまくってる姿に思わずニヤリ(* ̄m ̄)

前作で、得難い友情を結んだホーンブロワー、ブラウン、そしてブッシュ。
この3人が、早々にノンサッチ号(二層甲板の74門戦列艦)で再会するのはファンにはたまらん。
「われここにありとペナントを掲げ」、「歓迎の礼砲」を聞き、あまりの嬉しさにブッシュと笑いあってしまう姿がもうホント・・・何と言っていいか分からないくらい感動した(つД`)・゚・。・゚゚・*
瞬間、頭の中に、これまでのホーンブロワーの姿が蘇ってくるなんて、どれだけこの作品に心酔してるんだろう私・・・;;
この瞬間、私、デッキで司令官を迎える下士官になってました本気で(・∀・)

さて、面白いのは後半。
司令官になって一番面白いなと思ったのが、戦隊を組む艦をぴょんぴょん飛び回るとこ。
基本は戦列艦ノンサッチ号にいるけど、作戦によっては小さなスループ艦にもカッターに移り、その艦長と行動を共にする。(艦の指揮を執るのではナイ。このへんの彼の思考がまた面白いvv)
後半は非常に政治的な毛色が濃く、同時に当時の風俗も詳述されてて、いちいち「ほー」とか「ああね!」とか、相づち打ちながら読んでしまうこと請け合い(今更?)
街が今にも焼け落とされようとしているのに豪勢なバレエを鑑賞する要人達の様や、豪勢な料理の並ぶパーティ、そのうらで行われようとした暗殺事件など、語るに尽くせない数々の要素がいっぱいなのですよ(´人`)
あと一歩でフランス軍に敗れるというロシアの街でのホーンブロワーの英雄的活躍。
勝利の瞬間にチフスに倒れてしまうあたりが彼らしすぎて、愛しくて狂いそうでした(素)

簡単に書いてもこんなに読み応えがある話だったのが思い出されるね(´д`)
そして思ったのが、司令官、みなに愛されすぎ(・∀・)
分かるよ・・・心から分かる;;たかが読み手なのに、言葉にできないほどホーンブロワーに心酔してるヤツがここにいるから;;
この心酔っぷりはどうしたらいいんだろう?(;´д`)
別窓 | | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<法律に関わるな | ご み 箱 か ら 見 る 世 界 | 「カサノバ」感想>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック
トラックバックURL

FC2ブログユーザー専用トラックバックURLはこちら
| ご み 箱 か ら 見 る 世 界 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。